
【助産師監修】母乳外来の母乳マッサージの効果と重要性を徹底解説(自己流はNG)

母乳育児に悩んでいませんか?「母乳の出が悪い」「おっぱいが張ってつらい」といったトラブルを抱えるお母さんは少なくありません。そんなとき、母乳マッサージが有効な解決策となります。
しかし、自己流のマッサージはかえって症状を悪化させるリスクがあります。
このページでは、サニー助産院の院長助産師の岡田まどかが、母乳マッサージの正しい知識と効果について徹底解説します。
著者・運営者情報

院長助産師 岡田まどか
助産師歴20年。産後ケア・産後ドゥーラ・母乳外来の専門の助産師です。
助産師・看護学校教員・市役所の母子保健コーディネーター等の経験を活かしてサポートします。
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目次
母乳マッサージの基本知識
母乳マッサージとは?
母乳マッサージとは、産後のママ(お母さん)の乳房をやさしく刺激して、母乳をスムーズに分泌させるための手技です。
乳腺に軽く圧をかけることで、母乳の通り道が広がり、赤ちゃんが飲みやすくなります。
授乳前に行うと乳首が柔らかくなり、赤ちゃんが吸いやすくなるのも大きなメリットです。
ただし、セルフケアについては、注意がとても必要です。
自己流で強くマッサージすると痛みや炎症の原因になることがあります。
心配なときは、助産師など専門家に相談することをおすすめします。
サニー助産院では、産後のお母さんに合わせて適切な母乳マッサージをします。
ご来院(訪問も可)時には、母乳マッサージのセルフケア方法をお伝えしますので、ご安心ください。
母乳トラブルは早期解決が重要です
母乳マッサージの目的と効果
母乳マッサージの主な目的は、母乳の分泌を促し、赤ちゃんに十分な栄養を届けることです。
さらに、次のような効果が期待できます。
- 乳頭や乳首が柔らかくなり、授乳がスムーズになる
- 乳腺の詰まりを予防し、乳腺炎のリスクを減らす
- 授乳時の痛みや張りを和らげる
- 母乳の流れが整い、赤ちゃんが飲みやすくなる
- 心地よい刺激でリラックス効果が得られる
このように、母乳マッサージは単に「母乳を出す」ためだけでなく、お母さんと赤ちゃん双方の健康を支える大切なケアとなります。
母乳マッサージを始めるタイミング
妊娠中からできるマッサージ
妊娠中から軽い母乳マッサージをおこなうこともありますが、乳頭マッサージのみをご案内しております。
妊娠中から軽い母乳マッサージを始めると、乳腺の発達を助け、出産後の授乳がスムーズになりやすいといわれています。
特に妊娠後期には、乳房の血流を促すことで母乳の準備が整いやすくなるだけでなく、リラックス効果も期待できます。
妊娠中からの母乳マッサージ方法もご案内しますので、お気軽にご相談ください。
妊婦健診の際に助産師に確認してもらいましょう。お母さんの体調や妊娠経過に合わせたアドバイスをもらうことで、安全にマッサージを続けられます。
産後になってから慌てないように、妊娠中(産前)から産後を考える「産後プランニング」というケアサポートもあります。
産後プランニングをおこなうことで、出産後の生活をスムースにすることを目的としています。
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産後のマッサージの重要性
産後は、母乳マッサージがより一層大切になります。
授乳の前後にやさしくマッサージを取り入れることで、母乳の出がよくなり、赤ちゃんがしっかりと栄養をもらえるようになります。
また、乳腺に母乳が溜まって詰まると、乳腺炎につながることがあります。産後の定期的なマッサージは乳腺炎の予防に効果的です。さらに、張りや痛みを和らげることで、心の安定やリラックスにもつながります。
育児中はどうしても疲れやすく、気持ちも揺れがちです。
そんなときこそ、マッサージの時間を「自分を労わるひととき」として取り入れてみましょう。
もし張りや痛みが強い場合やマッサージに不安がある場合は、助産院で専門家に相談するのがおすすめです。
安心して続けられる方法を教えてもらえます。
母乳トラブルは早期解決が重要です
母乳マッサージと乳腺炎の関係
乳腺炎の原因と症状
乳腺炎は、授乳中のお母さんに多く見られるトラブルの一つです。主な原因は細菌感染であり、乳腺に母乳が停滞したり詰まったりすることで始めるケースも少なくありません。
症状としては、
- 乳房が赤く腫れて痛い・痛くて授乳できない
- 発熱や悪寒を伴う
- 強い張りやしこりを感じる
などが挙げられます。これらの症状を早期に見極めることがとても重要です。
特に授乳中に痛みを感じたり、乳房の一部が硬く変化したときは、自己判断で放置せずに医療機関を受診することをおすすめします。
母乳トラブルは早期解決が重要です
母乳マッサージに関するQ&A
よくある質問とその回答
母乳マッサージについては、多くのお母さんから似たような質問をいただきます。
ここでは代表的なものをいくつかお伝えします。
このほかにも母乳外来・母乳相談の質問集を作っていますのでご覧ください。
専門家に相談するべきケース
次のような症状があるときは、自己判断せずに専門家へ相談することが大切です。
- 乳房の一部が赤く腫れ、強い痛みがある
- 母乳の出が極端に悪い、または突然止まった
- 発熱や悪寒を伴う
- 授乳のたびにトラブルが繰り返される
このような場合は、助産師や医師に診療を受けることをおすすめします。
母乳外来や助産院では、経験豊富な先生が一人ひとりの状態を見ながら対応してくれます。
母乳トラブルは放置すると悪化することが多いため、早めの相談が安心です。
専門家にしっかり診てもらうことで、心身の負担が軽くなり、育児にも前向きに取り組めるようになります。
母乳トラブルは早期解決が重要です
母乳外来・母乳育児相談の事例紹介
母乳外来(母乳育児相談)のご利用やご質問をいただいた方の事例・事例をご紹介します。
まとめ
母乳マッサージは、乳腺を刺激して母乳の分泌を促す大切なケアです。
授乳がスムーズになり、赤ちゃんに十分な栄養を届けやすくなります。
特に授乳の初期は、赤ちゃんがまだ吸い方に慣れていないことも多く、マッサージを取り入れることで母乳が流れやすくなります。
また、ママ自身にとってもリラックス効果があり、心身のストレスを軽減してくれる役割を持っています。
母乳マッサージで気になることや不安なことがあれば、一人で悩まずにサニー助産院にご相談ください。
経験豊富な助産師が、産後のママのお一人おひとりの状態に合わせて丁寧にサポートします。
いつでもお気軽にご連絡ください。
母乳トラブルは早期解決が重要です