
【事例】片方の乳房が乳腺炎|母乳による授乳希望(助産師が解説)

今回の母乳外来のご利用者様のお悩みは、「片方の乳房が乳腺炎だけど、母乳育児希望」です。
サニー助産院がおこなった実際のケア内容をご紹介します。
今回は、訪問(ご依頼者様のご自宅に訪問)でした。
目次
ケア内容
ご利用者様情報
- 年齢:20代
- 赤ちゃんの月齢:約10日
- その他:乳腺炎の急性期を過ぎた後の問い合わせ
乳腺炎の急性期を過ぎたタイミングでのお問い合わせでした。
ご依頼者さまは、できる限り母乳での授乳を続けたいというご希望をお持ちでした。
問診・状況確認
まずはお話をうかがい、現在の授乳状況やお悩みを確認しました。
片側の乳房に乳腺炎の症状があり、反対側で授乳を継続されているとのこと。
赤ちゃんがうまく吸えない(痛みあり)こともあり、母乳育児が難しくなっていることを気にされていました。
乳房の状態確認とケア
乳腺炎側の乳房を視診・触診し、しこりの状態や圧痛の有無などを確認したうえで、排乳を試みました。
しかし、乳腺の開通には至らず、膿が内部で固まってしまっている可能性が高いと判断しました。
一方で、現在授乳している反対側の乳房にはマッサージをおこない、母乳分泌を促すケアを実施しました。
授乳サポート
片側のみでの授乳になるため、赤ちゃんの体重を測定し、母乳量が足りているかどうかを確認しました。
日増計算とは?
日増(にちぞう)計算とは、赤ちゃんの成長具合を体重で評価することです。
日増計算でわかることは、2つです。
- 体重が標準とおりに増えているかどうかの判断
- 哺乳量(母乳やミルクの量)が足りている・多すぎるの判断
サニー助産院の体重計は医療用で、g単位で体重測定ができます。
赤ちゃんの体重と日増計算の結果を比較すれば、感覚に頼らずに母乳量やミルク量の調整ができるようになります。

必要であればミルクの補足も視野に入れつつ、授乳方法や赤ちゃんの吸着のサポート、ご依頼者さまがご自宅で行えるセルフケアの方法についてもお伝えしました。
今後について
現在の状況をもとに、今後予想される経過や注意点についてご説明しました。
乳腺炎側の乳房については、今後も開通が見込めない場合、断乳を視野に入れた対応も必要になる可能性があることをお伝えしました。
不安なことや困ったことがあれば、LINE等でいつでもご相談いただけるようご案内しました。
サニー助産院では、いつでもご相談(LINEやお電話等)いただけます。
もちろん無料ですので、気になることがあればいつでもご相談ください。
母乳のトラブルは、早期改善が必要です。
痛みが出てからでは改善できない場合がありますので、早めにかかりつけ医にご相談することをおすすめします。
ひとりで悩んで疲れる前に
事例紹介
母乳相談(母乳外来)のご利用やご質問をいただいた方の事例・事例をご紹介します。
母乳相談(母乳外来)のよくあるご質問
母乳相談(母乳外来)のよくあるご質問をまとめました。
このほか、サニー助産院でできる産後ケアの質問集を作っています。
ぜひご覧ください。
母乳育児で悩んでいる方へ
母乳ケアは、産後のママの状況や赤ちゃんの状況によって、アドバイスする内容が変わってきます。
お会いして状況が確認できれば、解決策を一緒に考えることができます。
母乳育児で悩んだら、まずはかかりつけの産婦人科や助産院にご相談ください。
母乳ケアは、対処が早ければ早いほど解決できる可能性が高くなります。
いつでもご相談をお待ちしております。
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